ヴィンテージ家具販売 Helvetica で流入されるキーワードを調べると、 “ 実物資産 _ 家具 ” で検索されていることに気づきました。
以前にもヴィンテージ家具の資産性について記事を書いたのですが、2024年夏に改めて考えてみたいと思い至りました。
実物資産について考えている方にとって参考になれば幸いです。
そもそも資産ってなに
資産(しさん)とは、個人や法人が所有する財産のことを指します。具体的には、金銭、土地、建物、証券など、経済的な価値を持つものを含みます。企業会計では、資産は流動資産、固定資産、繰延資産に分類されます。

実物資産ってなに!?
実物資産とは、物理的な形があり、それ自体に価値がある資産のことを指します。
具体的には、以下のようなものが含まれます。
不動産:土地、建物、マンション、アパートなど
貴金属:金、銀、プラチナ、ダイヤモンドなど
コレクション:美術品、アンティークコイン、クラシックカー、ワインなど
実物資産は、金融資産(現金、預貯金、株式など)とは異なり、物そのものに価値があるため、インフレや金融危機に強いとされています。
経理上の資産

家具は資産として計上されることがあります。
具体的には、家具の取得価額が一定額以上の場合、固定資産として扱われ、減価償却の対象となります。
例えば、取得価額が10万円以上(青色申告の場合は30万円以上)の家具は「工具器具備品」として資産計上されます。
一方、取得価額が10万円未満(青色申告の場合は30万円未満)の家具は「消耗品費」として経費計上されることが多いです。

減価償却後の家具はどのように扱うの?
減価償却が完了した家具は、会計上の価値がほぼゼロになりますが、物理的には引き続き使用することができます。
具体的な扱いについては以下の通りです。
会計処理:減価償却が完了した家具は、帳簿上の価値が1円になることが一般的です。これは、資産が存在することを示すための形式的な処理です。
使用継続:減価償却が完了しても、家具がまだ使用可能であれば、そのまま業務に使用し続けることができます。廃棄・売却:家具が使用不能になった場合や、不要になった場合は、廃棄や売却を行います。廃棄する場合は、廃棄証明書を取得しておくと良いでしょう。売却する場合は、売却益が発生することがあります。

売却益が発生した場合はどうなるの?
売却益が発生した場合、その利益は「譲渡所得」として課税対象になります。
具体的な処理は以下の通りです:譲渡所得の計算:売却代金から取得費(購入時の価格や手数料など)と譲渡費用(売却時の手数料など)を差し引いた金額が譲渡所得となります。
税金の計算:譲渡所得に対して所得税と住民税が課されます。税率は一般的に20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)です。
確定申告:売却益が発生した場合、確定申告が必要です。特定の条件を満たす場合、控除や特例が適用されることもあります。
家具は資産になり得るのか


個人が購入した家具は資産になるの? そこが知りたい!
一般的には高級家具やアンティーク家具など、価値が上がる可能性があります。
実物資産のメリットとしては、インフレに強く、金融市場の不安定さに影響されにくい点が挙げられます。しかし流動性が低く、すぐに現金化しにくいとうデメリットがあります。
家具マニアがアイテムを収集目的の大部分は資産性にあると考えますし、美的なところに惹かれるなんて、ごく一部ではないでしょうか。
価値観は雑誌メディアの影響も大きいかもしれません。
製造数が多いアイテムは一般的に価値が付きづらいですが、すべては需給バランスで価値は決まります。
多くの商品は、傷や汚れはマイナス査定になりますが、珍しいアイテムになれば、破損や欠損があろうと価値はびくともしません、変わりません。
だいたい300万円を超えるアイテムからそのような感じになってくると感じます、車や住宅、時計と比較すると、やっぱり家具って安いよなぁ、タイピングしていて改めて感じます。
売却手段について考えてみた
具体的に考えてながら話を進めていきたいと考えます。
家具の売買をする場合、売却には4つの選択肢があると考えます。
1.ヤフオク、メルカリなど(オークションやフリマアプリ)
2.家具店に相談
3.友人に売却
4.リサイクルショップに持ち込む
3.友人に譲るにあたって、購入時より高く売るなんて、私はできませんので、割愛します。
相場を知る方法について
市場価値を調べるところからスタートします、相場を調べるに相応しいのは、実店舗に足を運んで価格を調べたり、ネット営業をされているお店の価格を参考にされてみてはいかがでしょうか。
※品物状態によって価値は変動しますが、参考程度に相場が掴めます。
ヤフオク、メルカリなど(オークションやフリマアプリ)で、同一商品の掲載がある場合は、それらの価格も参考にしてみてください。
出口戦略について考えてみた
リサイクルショップに持ち込む
価値を知らない店舗(査定人)の場合、査定に狂いがでる可能性が考えられます。興味ない人にとっては、お金をもらっても欲しくありません。現実的に一般的なリサイクルショップに持ち込で思い描く金額を得ることは不可能に近い。
家具店に相談
購入店に相談されることが有益だと考えます。実際に商品として扱っていたわけですから、中古家具店であれば、再販可能と判断した場合、買取対象になる場合があります。

同じ商品がお店に並んでるんだけど、どの程度で買い取ってもらえるの?

状態等にも影響されると思いますので、お尋ねください。
お店に並んでいる商品の価格で買い取っていただけるわけではないでしょう、彼らも商売をされているわけですから。
昔10万円で買ったイームズの椅子が、今は為替やヴィンテージに対する評価も変わってきていますので、値上がりしているケースも多々あります。
現状お店で仮に15万円で売られていたとします。
どのくらいで買い取っていただけるのでしょうか、商売ですからね、当時購入した価格以上で売ることは難しいと思いますが、多少なりともお金になる可能性は高いです。利鞘がでることはないでしょうね、お小遣い程度の金額が得られると考えます。捨てずによかった。そんな気持ちになると思います。
ヤフオク、メルカリなど(オークションやフリマアプリ)
利鞘を得るとなると、個人間売買が有効な手段だと考えます。
出品時の手間暇。具体的には商品撮影、商品説明の文章作成、状態確認、発送の手続き。万が一のトラブル対応。
結構面倒そうですが、利鞘を得るためにはこの手段が有効。
一般的に、個人間売買は、実店舗の商品価格よりも安い金額傾向にありますので、相場からどのくらい離れた金額になるのかは、商品毎に変わってきます。

現物資産は売れなければ、“ ただのもの ” じゃないのかしら

売れるのを祈るか、価格を下げるか、戦略を練る必要があります
海外オークションハウスの相場を考察

アメリカ シカゴを拠点に構える、“ wright20 ” など、マニアなら知るサイトになりました。10年前では実際に出品する日本人なんて片手だったと担当者は話します。
出品と落札時に掛かる手間と費用
オークションハウスに出品できるか否か相談する
荷造り梱包の手間
アイテムの発送費
輸送保険の有無
商品金額によっては、税関に資料を提出する必要がある
落札時に掛かる手数料
※万が一、落札されなかった場合、次回以降のオークションに掛けるか相談をする必要がります、または返送手続きを行わなければなりません。
返送手続きはとても大変です。輸送時の破損リスクも考える必要があります。
たらればになりますので、全てはアイテムの価値次第!
数千ドルの商品にこの手間暇を掛けるのか否か、利鞘以前に相当な手間になると思いますので、英語での交渉力含めて、人それぞで状況は変わってくると考えます。
まとめ
市場価格から相場を把握することは簡単にできる時代になりましたが、その価格で売却し、現金を手にするためには、売却手段での戦略が必要になります。人を仲介することで手数料が発生しますので、家具の資産性は実際には目減りしてみておく必要がありそうです。