インテリアを変えた時、「なんかオシャレじゃない・・・」「圧迫感があるような気がる・・・」「イメージすら湧かない」など、なんとなく “もやもや” としたことはありませんか?
今回は、そんな “もやもや” を解消するためにも、インテリアを考える時に知っておきたい、
"基礎知識” として「インテリアと色の関係」についてご紹介します。
今回の目当て
「インテリアと色の関係」について知る。
インテリアとカラーコーディネートについて
インテリアを考えるうえで色使いは極めて重要で、密接な関係を持っています。 これは、色彩が人間の心理に与える影響が大きいためです。 色彩は、単に視覚的な効果だけでなく、心理的な効果も持っています。 そのため、心理的な効果を上手に活用して、インテリアや模様替えに取り入れる方法を考える必要があります。 ここでは、色彩が持つ心理的な効果や視覚的な効果を生かしたカラーコーディネートの方法をご紹介します。


ファッションにも色のコーディネートがあるように、インテリアにも色を意識すべきなのかしら。そもそも知識もないし、誰に訊ねていいのやら。困ったわぁ。

インテリアも色を意識してコーディネートしていくと楽しいですよ。
まずは大まかに4つのポイントを抑えてみましょう!
1「寒色」ブルーや青緑など
(冷たさや涼しさを感じやすく、落ち着いた印象を与える)
2「暖色」オレンジや赤色など
(暖かさや熱さを感じさせ、エネルギッシュな印象を与える)
3「中性色」紫色や緑色など、寒色と暖色に挟まれた
(寒色や暖色のように温度を感じさせない色味)
4「無彩色」白や黒の色味のない色
があります。

カラーデザインの基本。「トーン」って何ですか?
「トーン」とは色調のことで、明度と彩度で色の調子を表します。

明度と彩度ってなんだろう。専門用語は勘弁してほしいなぁ。難しいことから言われるとついていけないよ。

色彩の知識は洋服のコーディネートでも応用できるますので、少しだけお時間ください。ヴィンテージ家具販売員がご説明いたします。
明度とは
文字通り、明るさの度合いです。
最も明るい色は白、一方で最も暗い色は黒となります。

えっ!? たったそれだけ!!
じゃあ、彩度って鮮やかさの度合いなのかい?
鮮度とは
色の鮮やかさです。
彩度が最も高いものが純色(じゅんしょく)(各色相において、最も彩度が高い色)で、ホワイト、グレー、そしてブラックが最も低い色とされ、すべての彩度のある色は、無彩色と純色の間に位置しています。
トーンとカラーの組み合わせ方について知りたい!?

カラーとトーンについては、なんとなく理解したつもりだけど、組み合わせが必要なの?さっぱり分かりません。私にも分かるように教えてほしいなぁ。

ここからは、おすすめのカラーコーディネート方法をご紹介していきます。

失礼ですが、あなたはどなた様ですか?

ヴィンテージ家具の売買をしています、家具販売員のたけしと言います。
ファッションの専門学校 文化服装学院を卒業しています。色彩の勉強もしてきました。
私の知識をみなさまにお伝えさせていただけたらと考えています。
よろしくお願いいたします。
「まとめやすさ」を重視した表現であれば、「同系色」

色味が似たもの同士を組み合わせた場合、まとめやすく、チャレンジしやすい組み合わせになります。例えば、ブラウンのソファとベージュのクッションを合わせると、同じ色味の組み合わせになります。
統一感を重視するのであれば、「類似色」

「暖色同士」は、「レッドのソファ×オレンジのクッションなど」、「寒色同士」は、「ブルーのベッドシーツ×ブルーグリーンの枕など」という、隣り合った色相を使った色の組み合わせです。同じ色相グループ内であるため、色同士が調和し、自然にまとまります。ただし、2色の配分を同じ面積割合にすると、平凡な印象になりやすいため、どちらかの配分を増やしたり減らしたりすることをお勧めします。
コントラストや個性重視なら「反対色」

上級者向けではありますが、個性的な部屋を作りたい場合には、敢えて対照的な色同士を使った組み合わせを検討することもおすすめです。たとえば、オレンジのソファーとパープルのクッションなどが挙げられます。
ただし、ブラック×ホワイト、レッド×ブルーなど、明度や彩度が高いトーン同士を使うと、刺激が強すぎるため、工夫が必要です。
例えば、ブラック×ホワイトの代わりに、ブラック×グレーの組み合わせを考えることができます。また、レッド×ブルーの代わりに、ダークレッド×ネイビーなど、トーンを統一する組み合わせを検討することができます。こういった工夫をすることで、見栄えの良い空間を作ることができます。
色数を増やしてもゴチャゴチャなりにくい!「同一トーン」

たとえば、
1. パステルブルー×パステルグリーンなど淡いトーン同士
2.ブラック×グレーなど暗いトーン同士
など、暖色や寒色といったグループを超えた色同士でも、同じトーンの色同士であれば、イメージを統一しやすくまとめやすくなります。また、色数を増やしても、トーンが同一であれば色同士の衝突を防ぐことができます。
まずは空間(お部屋)を形成する色を知ろう

色やトーンの組み合わせが分かったら、次はお部屋の面積別の色について確認してみましょう。
ベースカラー(基本の色)


別名「インテリアの基調色」と呼ばれる色のことです。
お部屋の中でも大きな面積を占めているアイテムの色を言います。

部屋に占める色かぁ。大きな面積ってたとえば、壁紙とかかい?

そうです。 さすが!
1.天井
2.壁
3.床
などが基本的には空間を占めている色になります。
明るい色(ホワイトやベージュなど)であるほど、お部屋は広く見えます。反対に、壁や天井が暗いカラーであるほど、お部屋は狭く見える視覚効果があります。なお、壁や天井、床の色の面積は、お部屋全体の約70%を占めるため、これらの色は入居時にあらかじめ決まっています。
メインカラー(主役の色)


お部屋の主役は僕でしょ?(笑)
七色だぜ!

全くその通り!その考え方は大好きです。(笑)
準主役として以下のアイテムを考えてみませんか?
1.キャビネット類
2.カーテン
3.ソファ
これらはものは面積も大きいため空間の中でも目立ちますよね。
キャビネット類+カーテン+ソファは、全体の約25%といわれる割合の色使いです。インテリアの雰囲気決めるには重要な役割を果たします。
アクセント(強調、重点、力点)カラー


クッションや照明器具は、全体に占めている色の割合が約5%と少なめですが、その名前の通り、お部屋全体を引き締めるアクセントカラーとして使える色です。
基本色 | メイン色 | アクセント色 | |
おもなアイテム | 床 壁 天井 | ソファ カーテン 収納家具 | クッション 間接照明 ランチョンマット |
面積 | 約70% | 約25% | 約5% |
取り替え費用 | 高 | 中 | 安め |
おすすめの色使い | 白系や茶系などの飽きのこない色 | 基本的に好きな色を選んでOK! 暗すぎず、鮮やか過ぎない色だと無難。 | 模様替えやインテリア雰囲気を変えるとき手軽に変えられます。 大判柄や派手めの色を使って個性を出すと楽しい。 |
それぞれの色選びについて



基本色(ベース)、メイン色、アクセント色? お化粧と似てるわね。
お部屋は面積も大きいので、難しそうであまり考えたくないわ。
どのようにして選べばよいのでしょうか?(とりあえず聞いてみた)

基本色(ベース)の考え方は、超カンタン!
人が集う空間の壁紙はできる限りシンプルにされることをお勧めいたします。白やベージュ系だと無難です。床の色が気になる場合は、ラグマットを敷くことも比較的簡単に変えられるアイデアのひとつとして覚えておくとよいです。
フローリングの床材の並べ方だけでも空間の広がりや雰囲気を変えることができますが、今回お伝えしたことは、お部屋の色についてです。
たとえば、白の壁紙に明るい床材で、全体を淡いトーンでまとめると、明るく開放的なお部屋になります。もし落ち着いた雰囲気を演出したいなら、こげ茶などの床にされると、引き締まった印象になります。

メインカラーの考え方も、超カンタン!
お部屋の印象を決める大切な色は主役の色(メインカラー)です。
色数が増えると、いろいろのものが、ごたごたとした印象になるため、落ち着いた雰囲気からは離れたものになります。
空間の雰囲気を決める大事なカラーであるメインカラーは、色数が増えると全体が雑多な印象になり、落ち着いた空間からはかけ離れたものになります。意識しながら色合わせをされてください。
ワンポイントアドバイス!
1.メインカラーは最大で3色までにする
2.色を増やす場合はできる限りトーンや色調を統一させる
(例:ダークブルーのソファに明るい青のクッション、カーキのラグを組み合わせるなど)

アクセント色の決め方についても知りたい!

お部屋の引き立て役となるアクセントカラーは、主役の色とのバランスを見て決めるのが一番です。

むずかしそう。
ワンポイントアドバイス!
1. メインカラーが白と薄いブラウンの場合
アクセントカラーとして明るい赤や青のクッションを取り入れる
2.メインカラーが黒とこげ茶の場合
アクセントカラーとしてホワイトのキャンドルを取り入れる
お部屋のアクセントになるような色の小物を取り入れるとお部屋がより引き締まります。
ベースカラーやメインカラーよりも出費がかからないため、失敗を恐れずご自分のお好きなカラーでさまざまな組み合わせに挑戦してみてはいかがでしょうか。
まとめ
インテリアも色を意識してコーディネートする
トーンとカラーを上手に組み合わる
∟「まとめやすさ」を重視した表現であれば、「同系色」
∟統一感を重視するのであれば、「類似色」
∟コントラストや個性重視なら「反対色」
空間(お部屋)を形成する色は、
∟ベースカラー(基本の色)
∟メインカラー(主役の色)
∟アクセント(強調、重点、力点)カラー

インテリアアドバイザーのウェブサイトで取り上げてほしい内容などございましたら、お問い合わせフォーム よりご連絡ください。よろしくお願いいたします。